旅食(読み)りょしょく
他郷で飲食すること。旅でくらすこと。
精選版 日本国語大辞典より
バケーションハウスで味わう大自然
私は旅が好きだ。世の中と私の財布に制限がなかった頃は、月に数回、遠近構わず色んな所に出かけたものだ。最近はご時世柄も含めそうはいかないので、一工夫することが多くなった。例えば、一棟貸しのコテージや民泊を利用したりしているのだが、より地元の生活感を味わうために、地元スーパーや道の駅などで食材を調達し、自分で調理することが多くなった。しかし、それがまたいい。どこか旅行へ行って、美味しそうな食材を見つけても、日持ちのしないものはお土産にできないし、食べるにも調理が必要なものはできない。そうなると、一棟貸しやコンドミニアムのようなキッチン付きの施設は、暮らすように楽しみたい私にはぴったりだったのだ。
去年初めて「バケーションハウス」というものを利用してみた。さすが、バケーションと言う名にふさわしく、家の中はビンテージなおしゃれ家具、外は大自然と、最高ではないか。食事は付いていないので、近場の食事処へ行くなり、買ってきて食べるなり、自炊をするなり自由にできる。私はもちろんその土地の食材を自分勝手に味わいたいので、道の駅や、地元食材や加工品の専門店などへ調達へ回る。もちろん、お酒も。
そして、ラッキーなことに、オーナーが手掛けている菜園から野菜を頂くことができ、感無量。季節柄、ある物しかないけどとはおっしゃってましたが、トマト、レタス、人参、オクラ、インゲン、ズッキーニなどたんまり頂戴いたしました。自分で収穫するのもまたいいんです。なんなんですか、このバケーションハウス。良すぎます。暮らしたい。そう思わずにはいられない、素敵宿なのでした。
そして、こちらが「ザ・シンプル」なディナー。雰囲気と食材が良すぎて、ただのグリルと、切って和えて盛っただけのサラダがなんだかおしゃれだわ・・・。チーズももちろん地元産。それとプルーン。料理の味付けは、塩、こしょう、オリーブオイル、バルサミコのみ。朝は、残りの野菜でサラダと、近場で採れた卵と、地元パン屋さんの手作りパンと、コーヒーで、(自称)世界一の朝ごはんを美味しくいただきました。
家のバルコニーに、小鳥用のエサ台が設けられていた。
夕方や、早朝にたくさんの小鳥が遊びに来た。
家の住人が誰でも、小鳥はまちがいなく、そこに住む者なのだ。
旅をやめて暮らしたくなる。そんな場所だった。
北海道長沼町MAOIQでのこと
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